料理人なら食材を理解するために必要なことを知っておこう

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料理人なら食材を理解しないと料理を作れません。

料理を分解すると

材料×理解

この2つのキーワードに分類されます

料理とはすなわち

材料を理解するということになります。

材料を理解する人が料理人です。

材料×理解×人=料理人

そこで今回はうんちくをたれてもしょうがないので

料理人なら食材を理解しないと料理って作れないよね!

ってことで食材を理解するために必要なこと、考えてみました。

料理を作るうえで料理人である私が調べておくべき情報が以下のことです

ざっとこんな感じです。

  • 産地を調べる
  • 育った環境を調べる
  • 食べ時を見極める
  • 食べ方を考える
  • 産地巡りをする
  • 調理法を考える
  • 食材の持ってる特性を知る
  • 食材の特性を引き出す

 

ではひとつずつ解説していこうと思います。

 

産地を調べる

 

食材を理解し調理するうえで産地によって多少の味が変わってきます。

国産だったらどこの産地なのか?

産地を調べることでメニューの表記もできます。

例)広島県産生口島のレモンと幻霜豚のグアンチャーレのアーリオ、オーリオ

※一般の方のために簡単に説明をしておきます。

生口島(いくちじま)・・・瀬戸内海にある尾道市の島のひとつです。

幻霜豚・・・・・・・・・広島県の豚肉です。(一時期、流行りました)今どうなってんだろ??

グアンチャーレ・・・・・・豚のほほ肉の塩付けです。(本来カルボナーラで使う食材です)Byローマ

アーリオオーリオ・・・・・アーリオ=にんにく   オーリオ=オイル

 

また輸入の食材だったらどこの国なのか?

それによって調理の仕方も変わってくるため

産地は調べておくことにします。

たとえば牛肉でいうと

国産の牛肉とアメリカ産の牛肉では調理法を変えないと

おいしく作れません。

特にアメリカ産は取り扱い注意です。

Attenzione!!(注意)

なぜ注意が必要なのかというと

以下引用します

「アメリカ産牛肉の実体」

以下は、「まだ、肉を食べているのですか」
ハワード・E・ライマン&グレン・マーザー著より、抜粋されたものです。

うちは4代続いた酪農家だ。

私は長年カウボーイとして、牧場で汗と埃にまみれて働いてきた。モンタナの農場に育ち、20年も牛飼いをやってきた。

どうすれば牛が育つかを体で覚えた。

だから当然、この国で肉がどうやって生産されているかもよく知っている。

もちろん私も多くの人たちと同じように、これまでに牛ステーキをたらふく食べてき たものだ。

だが、あなたの目の前のステーキに、いったい何が紛れ込んでいるか、それを食べたらどうなるかを知ったら、

あなたは間違いなく、私と同じように ベジタリアンになるだろう。

引用元米国肉は大変危険|あなたの寿命を縮める3つの事実

 

リンク先には衝撃的な事実と画像が含まれるので、見ないほうがいいかも!!

私はこれでアメリカ産の肉に対して考えが変わりました。

絶対に食べなくなりました。。。

牛には申し訳ないけど。。。。

臭いです!!

(職業柄、必要に応じて食べるだけです)

これ以上話を進めるとテーマが変わってくるので,

話を戻します。

食材の産地を調べておくと調理の仕方も変わってくるというものです。

 

育った環境を調べる

 

食材には育った環境によって風味や味が変わってきます。

それはどんなことでしょうか?

気候や風土、えさや肥料によって変わってくるものです

 

気候

 

ここでは魚を例にとって見ましょう。

魚は気候によって旬というものがあります。

日本で言うと季節にあたります

季節=気候

魚には旬というものがあります

つまり気候によっておいしく食べられる時期があるということです。

その食材はどんな気候で育ったのか?

それを知ると食材の入手できる時期がわかります。

また海老とザリガニ種であるオマール海老は気候によって生息地域が違います

ここで伊勢えびとオマール海老の生息地域の違いを見てみましょう

伊勢えび・・・温暖なところに生息している

オマール海老・・・寒冷地に生息している

 

大雑把ですが、こんな感じで気候によって取れる食材も変わってくるというものです。

因みに海の温度は陸の温度と1ヶ月遅れということを知っておきましょう。

9月の海水温度は8月の陸の温度に反映されます。

これが9月に台風が多い理由です。

台風は海水の温度の上昇によって発生する。

大体こんな感じで覚えておくとよいでしょう。

 

風土

 

同じ食材で風土によって味の違いがあります。

例えばバターを例にとってみましょう。

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国産とフランス産ではまったくといっていいほど味や風味が違います。

フランスには勝てません!!

これは食べた人間しかわからない。

なぜこんなにも違うのでしょう。

それは育った風土によるものです。

ここで日本とフランスの緯度と経度を比較してみましょう

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フランスは北海道よりも寒い地域です。

フランスのバターが国産バターより優れているのは

より高たんぱくで高エネルギーが牛にとって必要だからです。

これがフランスのバターが国産より優れている点です。

また海の近くで育てる牛は牧草の成分が変わってくるため

牛もまた風味が変わってくるのです。

因みにバターの色で濃い色と薄い色がありますが、

この違いは食べた牧草の季節によるものです。

 

えさや肥料

 

食材は与えるえさや肥料によって変わってきます。

それにより風味や味わいも変わってきます。

代表的なのがイべリコ豚ですよね!

どんぐりを食べるといわれます。

因みに食べれるどんぐりもあるんですよ。

それについてはまたの機会で説明しましょう

また先ほどのメニューに出てきた幻霜豚は食パンのミミと栄養分を混ぜたものを、えさとして与えています。

詳しい内容は忘れましたが

これは以前、見学に行ったとき幻霜ファームの人から聞いたので間違いありません。

自分で使う、こだわりの食材には、何を与えて育てているのか。

知っておくといいかもしれないですよね。

 

産地と育った環境を調べるきっかけとなった事件

 

これは今でも忘れはしない2011年に起こった東日本大震災以降のお話です

当時私は、イタリア料理店の料理長をしていました。

東日本大震災で福島の原発について話題になっていた時のことです。

その当時福島の食材の安全性について問われていなかったときの話です

日本国民が復興支援という名目で福島の食材をこぞって売り、食べようというキャンペーンがありました。

そのキャンペーン自体悪くないんです。

でもね、私は料理長です。

お客様の安全性を考えるのも仕事にひとつです。

原発問題があるのに放射能がダダ漏れな地域の食材を使っていいものなの?

ちょっと違うんじゃない!?

と疑問に感じてました。

そんな折、業者さんや知人から

「福島県の食材を使ってください」

との声が私のところにも届きました。

もちろん私は丁寧にお断りしました。

国や政府の言うことは信じられませんからね。

情報が入り乱れる今の時代だからこそ、自分で見極める力が必要なんです。

そういった経緯から食材の育った風土や気候、えさや肥料について意識するようになりました。

食の安全性は仕事として当然頭に入れとかないといけない職業であり、立場でした。

そんな責任感持つという事も大切だということを改めて感じた出来事でした。

 

産地巡りをする

 

生産地を巡ること、が料理を作ることにおいて、食材を知るという意味では良い機会となります。

今では飲食店と生産者さんとの距離は近くなりました

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それは飲食店側にとっても生産者側にとってもメリットが生じるからです。

ここで飲食店が産地巡りをする理由というものを考えてみました。

 

産地巡りをする理由

 

産地巡りをする理由は以下にあげられます。

人それぞれ思いは違うでしょう。

これは、私が産地巡りをするときに決めているテーマです。

  1. 食材がどの様にして作られるか知る為
  2. 食材への理解を深めるため
  3. 食材に感謝する為
  4. 食材の持ってるパワーを知る為
  5. 味や風味を知る為
  6. 自分が自然に生かされているということを理解する為
  7. 生産者の顔を見るため
  8. 生産者の想いを聞くため
  9. 育て方を知る為
  10. 育つ環境を知る為

このようにテーマをもって産地巡りを行うと自分にとって意味のあるものになります。

また他に気が付くこともあるでしょう。

 

生産者さんに一番おいしい食べ方を聞く

 

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料理人とは違った視点で食材を美味しく食べれる調理法というのはその生産者さんしかわかりません。

私は料理人ですが、必ず、生産者さんにとって一番おいしい食べ方を聞きます。

それを聞くと、大体が理に叶っているんです。

例えば白ネギの黒焼きなんかは農家さんが編み出した調理法です。

またホタルイカの沖漬けなんて漁師さんが考えたもの

その他いろいろあります。

このように生産者さんや漁師さんによって生み出される調理法というのはとても勉強になります。

そこには一番おいしい食べ方や保存方法、など生産者しか生み出せない知恵があるからなんですね。

だから生産地巡りをするときは、必ず生産者さんなどの人にどうやって美味しく食べるのか聞きます。

ほとんどが、保存を高める方法や鮮度ありきの調理法ですが、間違いないので料理人ながら聞いてしまいます。

勉強になります。

 

飲食店が求める農家さんのヒアリングアンケート

 

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今では生産地と飲食店の距離は近くなってきたといいましたが、

まだまだ課題はあります。

それは双方にとって何があり、何を求め、何をお互い作っていくのか?

そこが今後の課題だと考えます。

ここで飲食店が聞きたい生産者さんの為のヒアリングアンケートを作成してみました。

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上記の画像はクリックすると詳細をダウンロードできます。

 

生産者さんは売れるものを作りたいと考えています。

でも飲食店は何が作れるのかわからない。

情報がお互いすれ違いになっています。

このすれ違いがなくなればお互いさらにメリットがあるというものです。

今後の課題となってくるでしょう。

 

食材の食べ時を見極める

 

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食材には食べ時というものがあります。

それを見極めるのも料理人に仕事といえます。

鮮度の状態の良いものから食べるもの

熟してから食べたほうがいいもの

それぞれあります。

 

 

 

それぞれのカテゴリーに当てはめて考えてみましょう。

 

ざっくりですが書いてみました。

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ざっくりですが一例を挙げてみました。

食材によって多少変わってくるものがあるので、自分の目で見極めていきましょう。

 

食材には食べ頃というものがある

 

このように食材には食べごろというものがあります。

熟しているときの状態変化を見極めるのも仕事のうちです

 

食べ方を考える

 

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食材に触れたなら食べ方を考えるのが料理人の仕事です。

しかし仕事ですからどんな調理法が良いのか最善方法を決めていくのが料理人お仕事です。

もちろん自分のこだわりというものもあると思います。

 

料理人なら食べ方を考えること

 

食べ方を考えるうえで、決めておきたいことがあります。

それは食材×調理法=食材を引き出す技術ということです。

食材によって合う、合わないという調理法があります。

わかりやすく言うと、茄子を蒸すという調理法は合いません。

茄子×蒸す=イメージできないでしょ?

食材を理解してこその調理法を自分で導き出していきます。

 

ここでどんな調理法があるのか考える

 

食材を生かすため様々な調理法を考える為のシートをこんな風に作っておくと便利です。

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食材の部位によって調理法を変えよう

 

食材の部位によって調理法を変えていくのが料理を美味しく作るポイントです。

例えば牛肉の部位でいうと、ロースの部分と腿肉の部分では調理法が変わってきますよね。

そんな感じで使用部位によって変えていける調理法のバリエーションを持っておくと便利です。

 

食材の持ってる特性を知る

 

 

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食材には調理法により様々な顔を見せてくれます。

怒っている表情、笑っている表情など様々です。

美味しく作れば食材は笑ってくれます。

美味しく作れないと食材は怒ります。

私は調理中そんな事を考えながら仕事しています。

ようは食材に気を使えということですね。

食材に気を使えないと料理はおいしくなりません。

気を使うということはどんなことに気を使うのかというと

調理法で食材に気を使いましょうという事です。

 

食材の特性を引き出す

 

食材の特性を引き出すには、食材の持ってる長所、短所を知らないといけません。

知らないと食材が怒ってしまいます。

食材が怒ってしまわないように気を付けるには2点の事を注意して考えてみましょう。

それは食材の長所を知る。

食材の短所を知る

ということです。

それぞれ考え方は以下から。。。

 

食材の長所を引き出すには?

 

食材の長所を引き出すには何を考えればいいんか?

私はこう考えます。

食材を五感で感じ取ってみる。

あらゆる方法で、食材を見てみると色んな長所が生まれてきます。

例にとってゴボウをピックアップしてみましょう。

五感という観点からゴボウを見てみましょう。

  • 触覚=食感は?
  • 味覚=味は?
  • 嗅覚=風味は?
  • 視覚=色彩は?
  • 聴覚=食感は?

このようにゴボウを見ると長所が見つけやすくなります。

また食材の理解が出来ると短所も見つけやすくなります。

 

食材の短所を出さないためには?

 

食材の短所を出さないためには、食材に多く触れてそのパワーを感じ取る事が一番の近道です。

そして食材の特性を知るところから始まります。

調理法によっては食材の良し悪しが決まってきます。

また調理過程で食材の短所が出てきてしまう場合があるのでこれは技術でカバーしていきます。

つまり食材の短所を出さないためには

食材×理解×調理法×技術

このようなことが言えます。

 

食材を最大限に生かすのが料理人の努め

 

このように食材を最大限に活かすにはこれまで話をしてきたことを実行すると

料理人として食材の理解が深まります。

それが冒頭でお話をした。

料理人なら食材を理解しないと料理を作れません。

料理を分解すると

材料×理解

この2つのキーワードに分類されます

料理とはすなわち

材料を理解するということになります。

材料を理解する人が料理人です。

材料×理解×人=料理人

 

なのです。

まとめ

 

今回は食材を理解する為に必要なことをわたしの経験を元に書きました。

食材ありきの料理人です。

料理人ありきの食材ではないのです。

食材を理解するところから料理は始まると思います。

それを理解する為に必要なことを書きました。

参考になれば幸いです。

最後まで読んでくれてありがとうございます^^

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ABOUTこの記事をかいた人

1977年3月広島生まれ。「カレー」と「うどん」が好きです。「カレーうどん」はもっと好きです。その昔、スリランカ人と働いて幅広い視野を持てるようになりました。興味のあることは突き詰めてとことんやる傾向にあります。料理人です。主にイタリア料理とフランス料理をしてました。FBとツイッターからの友達申請待ってます