どうも!
イウラ(@allezcchi)です。
飲食店をやっていると現状の問題や課題に対する意識的なことがわかっていても具体的にどんなことを考えていけばいいのか
わかることは少ないですし、思考の整理ができないことが少なくありません。
しかし、これから紹介するビジネスフレームワークを使えば現状の問題や課題を発見し頭の回転を早める手助けになってくるはずです。
この記事では、問題をあぶりだすフレームワークから
その問題を整理し優先順位の決定を行える一連の流れに沿った手順で記事を書いています。
目次
そもそも問題って何?
まず何をもって問題なのかその定義について抑えておきましょう。
たとえば「売り上げを月に50万円UPさせたい」という目標があったなら現状の売り上げが月に10万円だとすればそこには
「40万円」不足しているというギャップが存在します。
また「従業員を1年後にはポジションをこなせるように教育する」という目標があり、現状では
「目標とするポジションがこなせていない」これもまた「目標とするものが達成されていない」という
ギャップが存在します。
つまりビジネスにおいて目指すべき理想と現状が一致していないということが「問題」ということになります。
例は一部ですが、飲食店では数多くの問題にあふれています。
こういった考えるべきポイントをパターンとして落とし込み、誰でもできるようにしたものがフレームワークです。
さらに課題について触れておくと課題とは、問題に対する解決策の策定と実施など取り組んでいくことが「課題」といえるでしょう。
というわけでフレームワークを目的によって使い分け、あなたのビジネスに当てはめて考える事で、何が問題で何が課題でどんなことが必要なのか
論理的に導くことができると思います。
問題のあぶり出しに使えるフレームワーク
As is/To be
- こんな人に:経営レベルで考えることができる人
- できること:現状からあるべき姿を考えそのギャップを「見える化」できる

As is/To beは自分たちの現状について正確な状況を理解し、何が問題であるのか把握することからはじめていきます
その中からギャップを埋めることであるべき姿に向かっていくことができるフレームワークです。
「As-is(アズイズ)」とは?
- 現状
- 今の姿
今、現在の状態のことを意味します。
「To-be(トゥービー)」とは?
- 理想/将来
- あるべき姿
こうあるべきという理想の状態のことを意味します。
例えば「労働時間を減らし従業員満足度を高めていきたい」という理想があるとすれば「現状」は残業が続いていている状態
だとします。それを解決していくためには「あるべき姿」とはどういったものなのか書き出します。
しかし「現状」からみて「あるべき姿」には多くの(問題)ギャップが存在します。
理想と現状を比較して問題を可視化したら、次に、その問題を解決するために取り組むべきアクション(課題)を考えます。
このような使い方ができるようになります。
つまり「As is/To be」とはざっくりいうと「思っている理想はアレだけど現状はコレなんだよね~」というギャップを
見える化しその中で何ができるのか考えていくために活用することができます。

⇒As is/To beの具体的な使い方~理想を掲げ問題を見える化にしギャップを埋める方法~
⇒飲食店向けに考えた「As is/To be」の使い方
6W2H
- こんな人に:戦略を立案し、それを実行する人
- できること:8つの問いに対し多角的に問題を捉えることができる

たとえば何かを企画して始めるには、全体的なイメージとして何をやるべきか明確になっていないとスムーズに仕事を進めることができません。
内容がぼやけてしまい、企画自体がうまく回らなくなってしまうからです。
そんなときに重宝するのが「6W2H」です。
「6W2H」とは?
- When(いつ)
- Where(どこで)
- Who(だれが)
- What(なにを)
- Why(なぜ)
- Whom(誰に)
- How much(いくら)
テーマに対して8つの角度から問いを投げかけることで思考が広がり多角的な視点を得ることができるというメリットがあります。
僕も何かを考えた後、必ずこのフレームワークからいろいろな角度で物事を考えます。
例えば飲食店で考えてみましょう。
う~ん。そうですね。
調理マニュアル作成という目的があった場合に置き換えて考えることができます。
その際「6W2H」に当てはめて考えてみると
- When(いつ?)⇒食材が納品されたらやる
- Where(どこで?)⇒適切な場所でやる
- Who(だれが?)⇒担当者がやる
- What(なにを?)⇒調理マニュアルに沿って
- Why(なぜ?)⇒品質を安定させるため
- Whom(誰に?)⇒お客様のために
- How much(いくらで?)⇒仕入れ価格の認知と提供価格の表示を行う
といった感じで当てはめて考えることができます。
これ以外にもさまざまな場面での活用ができます。

「何か始めるとき考える目安ってなんだろう。。。」って時に使えます。
⇒飲食店向けに考えた「6W2H」の使い方
なぜなぜ分析
- こんな人に:経営レベルの管理者~役職者まで
- できること:問題の原因を深掘りするときに活用できる

「なぜなぜ分析」は問題に対して「なぜそのような問題が起きたのか?」という要素を「なぜ?なぜ?」と繰り返し行うことで
その原因となる要素を突き止めていくフレームワークです。
問題を解決していくためには原因を明らかにすることが重要です。
問題の表面的な部分しか見ずに対策を行うとその場では何とかなるかもしれません。
しかし根本的な解決にはつながってきませんし問題が再発する可能性もでてきます。
なので問題の原因を明らかにするため「なぜ?なぜ?」と問いかけることで根本的な解決策を導き出してくれるフレームワークです。
失敗から解決に向かうためにその真相を探っていくことができます。
例えば、こんな使い方ができます。
例)
- 失敗に対する問題点⇒蟹のパスタソースに殻がそのまま入っていてお客様の口の中が切れそうになった
- なぜ?⇒担当者が「すでに蟹のパスタソースは仕上がっていると思っていた」
- なぜ?⇒上司が作ったものだから信用していた
このような認識があって蟹のパスタソースに殻が入ったまま提供してしまったんですね。
(実は「殻を漉しておけよ」と上司から言われていたんですが聞いていなかったというのが原因)でした。)ということをつきとめることができます
(実はこれは僕の経験談。。。笑)
こういった場合に活用することができます。
大切なのは真相に辿り着いたかどうかが重要でそのために「なぜなぜ分析」は活用できるのではないでしょうか。

「何でこうなった!」「原因が知りたい。。。」「あっそうだったのか!」っていう場面で使えるよ!
コントロール可能・不可能
- こんな人に:経営レベルの管理者
- できること:自分たちで変えていくものがわかる

仕事上、コントロールできるものとコントロールできないものってあるよね?? でもできることはあると思います。
「コントロール可能/不可能」とは、どういうことなのかと言うと問題となっているテーマに対して
「自分たちでなんとか努力して解決できる問題」と、「自分たちではどうにもできない問題」を切り分けて考えるためのフレームワークです。
コントロール可能なものといえば、自分の行動や思考が問題だとすれば、それはコントロールすることが可能です。
一方でコントロール不可能なことといえば、外的要因(景気、天候など)に左右されて自分ではコントロールできないものをさします。
これを切り分けて考え、問題に対して最善の方法を生み出していくのが「コントロール可能・不可能」というフレームワークです。
また、このフレームワークを使うことで自分では変えることができないものを知るきっかけにもなりますし、
自分自身のことも知るきっかけにつながってくるのではないでしょうか。
その結果自分たちで変えていくものがわかるようになりますし最善の努力を行うことで結果を導くことにつながってくるのではないでしょうか。

コレはコントロールできるけど、アレはコントロールできないな
じゃ~「自分たちでできることって何だろう??」って時に使えるよ
問題を整理するフレームワーク
このフレームワークではあぶりだした問題について集めた情報を整理するためのフレームワークです。
問題はあぶりだしただけでは何も解決に向かっていきません
そのため、集めた情報を整理していく必要が出てきます。
整理することで問題に対し「どのような手順や優先順位で解決策を探ることができるのか」わかるようになります。
ロジックツリー
- こんな人に:経営レベルの管理者
- できること:情報を階層化し全体像をつかむことができる

ロジックツリーは物事を分解して考えていくことで全体的に網羅できるフレームワークです。
テーマに対して「全体」と「部分」に分けて整理ができます。
慣用句でたとえるなら「森を見ながら木を見ることもできますし、木を見ながら森を見ることができる」
このようにロジックツリーを使うと思考の整理がしやすいのではないかと思います。
情報を階層化し整理することで全体像をつかむことができます。
飲食店の場合だと客数が減っているという問題に対し「なぜ?」という問いに答えます。
「なぜ?」という問いに対しさらに掘り下げて考えていくことでより細かな具体的な原因がわかってくるようになります。
その原因の結果から「自分たちが何をすべきか」というものを導いてくれるようになります。
(当然のことながら自分で自問自答しながら考えていかないといけません。)

「大局を知り局所的な部分から何ができるのか」考えることができるよ!
課題設定シート
- こんな人に:経営レベルの管理者
- できること:問題解決するために取り組むことが整理できる

「課題設定シート」は問題と原因のギャップに対しその中で出てきた解決策の策定と実施など
取り組んでいくための決定事項を決めていくシートです。
つまり問題を解決するために取り組むべきことを整理するためのフレームワークです。
飲食店の場合で使うとしたらこんな場面で使うといいかもしれません。
例)
- 解決すべき問題⇒忙しいときにホールが回らない
- 取り組む課題⇒マニュアルやオペレーションを作成し教育する
- 課題の概要を整理する⇒そのためにどうしていけばいいのか考える
問題:昔からいるスタッフは優先順位に沿って動けるが新しいスタッフも増えてばらつきが出てきた
取り組む課題:理念の共有、店の目標設定行動計画の策定をする
- マニュアルを作成しオペレーションに組み込む
- 教育プログラムを作る
- 役職者が行う
- 時間を作る
- 研修については評価表を元に進めていく
- 3ヶ月に一度業務に対する理念共有の確認を行う
ざっくりですが、こんな感じで活用することができます。

「解決すべき問題は見えてきたぞ!じゃ~どんなことに取り組んでいこうかな~」
って時に使えるよ!
優先順位の決定
問題について取り組んでいく優先順位を考えていくことで問題を解決していくための順番が明確になっていきます。
しかし、思いついた問題から課題を導き出し、できるところから取り組めばいいというものではありません。
どのビジネスでもいえることですが、貢献度の高いものから着手することでより少ない労力とコストで大きな結果をもたらす場合があるからです。
ビジネスでは結果が求められてしまいますから。
仮に貢献度の低い問題から着手してしまうと効果が現れてくるのにすごく時間がかかってしまい
結果的に頓挫してしまう可能性が出てきますし、そのまま放置になりかねません。
なので貢献度の高いものから優先順位を決定し着手していくようにしていきましょう。
緊急度・重要度マトリクス
- こんな人に:経営レベルの管理者
- できること:課題の優先順位を「見える化」しマッピングができる

「緊急度・重要度マトリクス」は課題の優先度を見える化しマッピングすることができます。
見える化することで「緊急度」と「重要度」がはっきり目で見てわかるようになるので、優先順位もくっきりと出てきます。
つまりテーマ(問題や課題)に対して緊急性の高いもの低いもの
重要度の高いもの低いものから優先順位を割り出すことができます。
経営レベルから個人まで幅広く使えるフレームワークです。

優先順位がはっきりとしない場合に使えます。
意思決定マトリクス
- こんな人に:経営レベルの管理者
- できること:客観的に選択肢を評価できる

「意思決定マトリクス」は問題に対して出てきた課題やアイデアなど複数の選択肢を決定する際に活用できるフレームワークです。
たとえば会議などに出てきた案件をピックアップし、その中から選択肢の中から決められた項目に対して
数値化することで意思の決定を導き出せるようになります。
数値化する際、評価する項目に数値を設定することで合計数値を割り出せるようになり意思決定を行えるようになります。

数ある選択肢の中から数値を割り出すことで着手する課題が決定できるよ。
まとめ
飲食店には数多くの問題があります。
業界全体の問題から個人的な問題までさまざまあるかと思います。
フレームワークは誰でも一定の基準を満たすことができるように作られたものなので自分自身に当てはめて考えてみるのもいいかと思います。
その中で抑えておくべきポイントが発見できたらいいのではないかと思うんですよね。
ぜひ参考にしてやってみてください。
あなた自身の今の問題の答えが見つかるかもしれませんし、それを解決できるような思考の整理ができるようになります。
この記事で紹介したフレームワーク
少しでも参考になればうれしく思います^^
では!
理想と現実のハザマで何が必要なのか考えることができるんだ!