ここでは料理長になるっていくためのステップとして
必ず先輩たちが通る道で考えられることをお話していきます。
全てに人がすべて料理長になれるわけではありません。
最後まで続けている人が最後の最後に料理長となり、自分の集大成である料理を作ることができる。
そんな特別な存在、料理長としてやっていくためにクリアしていくことがあります。
それが中堅料理人としての仕事です。
そのために心構えが必要となっていきます。
新人の頃とはまた違った心構えというものが必要となっていきますのでしっかり読んでおこう。
これから書いていくことは私自身の体験も含めて書いてありますが、
だいたいこんな感じで私は中堅として働いてきた経緯があります。
まず初めに心構えをお伝えしておこう。
目次
中堅料理人の心構え9箇条

- ①自分の味や料理の探究心を持つ
- ②人の喜ぶことが好き、喜ばせたいという意識を持つ
- ③調理場での料理はチームプレーという意識を持つ
- ④コミュ二ケーション能力を持つ
- ⑤忍耐力を養う
- ⑥好奇心
- ⑦向上心を持つ
- ⑧負けん気を持つ
- ⑨謙虚さを持つ
意識を持つ為に必要な事

ここで心構えを持つ上で意識を自分で変えていくことが必要となっていきます。
それを心構えと合わせて説明していこうかと思います。
①自分の味や料理の探究心を持つ

シェフになるにはシェフの味というものを伝承していくのが早道です。
しかしそればかりに頼ってしまうと自分の味、料理というものが発見できなくなります。
ここは自分の料理を磨いていくために探究心を持って勉強していこう
「自分の道=自分が作る料理の道」
なんですからね。
「自分が作る料理の道」=自分で道を切り開いていく。
その為にはどうしていけばいいのか?
中堅料理人のあなたが今するべきことは料理の勉強です。
その料理の勉強をしていくには、これから先どんな生き方をしていくか
という心構えにリンクしていきます。
有名なシェフになりたい?
世界で一番美味しい料理を作れるようになりたい?
自分だけしか作れない料理を目指していく?
ゴールは違えど人それぞれです。
あなたはどんな料理人になり、どんな人生を歩んでいきたい?
そのために出来る事
まずは自分の料理や味の探求をしていきましょう。
②人の喜ぶことが好き、喜ばせたいという意識を持つ

料理人というのは「客商売」ですから、ただ料理を作っていくだけでは、自分の成長は見込めません。
自分の作る料理の先には誰がいるのか?を意識していかないと自己満足の料理になってしまう。
料理を作る仕事として選んだあなたは誰からお金を貰っていますか?
会社ですか?店ですか?
確かに店や会社から給料としてお金をもらっていますが、それはあなたの労働対価による報酬なだけです。
直接的ではないにしろ、間接的にお客様からお金を頂いているのは確かです。
お金をもらうには、誰に喜んでもらったらいいんですか?
お客様ですよね。
喜んでもらうにはどうしたらいいのか?
それはお客様のテーブルに足を運ぶ事です。
足を運ぶのが難しかった、覗いてみるとか、サービススタッフに聞いてみるとか。
できれば可能な限り中堅料理人のあなたも、お客様の喜ぶ顔を見るために少しくらい
お客様のテーブルに足を運ぶのもいいものですよ。
そうするとお客様の顔が見えてくる。自分の作った料理の評価がわかってくるというものです。
お客様が喜べば自分も嬉しくなっちゃいます。
これぞ!!この仕事の醍醐味ではないのでしょうか。
この喜びを知るために「お客様(人)を喜ばせる」という意識を持って仕事に励んでいきましょう。
③調理場での料理はチームプレーという意識を持つ

調理場は忙し時ほど「戦場か!!」
って言うほどカオスな現場になっていきますが、こんな時こそチームワークは大切です。
(すみません。戦争には行ったことないのであくまで例えです)
このチームプレーを磨いていかないと上に立った時に苦労します。
チームプレーを実行していくには、その時の戦力を把握する必要があります。
最適な人員配置、仕事のパワーバランス、動線の把握、他のポジションのフォローなど
自分の仕事だけではなく、周りの仕事への気配りも重要になっていきます。
これは直接自分が決めていくものではないですが、料理長が決めたオペレーションですから分析はできるはずです。
日々のワークとして意識していけば自分のモノになっていきます。
このチームプレーを意識すると料理長として任された時に役に立っていくので、意識していこう
この「ワーク」するか、しないかはあなた次第です。
④コミュ二ケーション能力を持つ

コミュニケーション能力をつけていこう
何故コミュニケーション能力が必要かというと言葉って大切です。
どんなときに大切なのかというと
仕事の場合
- 業務の報告
- 業務の連絡
- 業務の相談
いわゆる報連相(ほうれんそう)というやつですね。
この報連相は中堅であるあなたが上司に確認を取らなければならないし、
部下にもその業務の意味と理由を伝えていかないといけない。
このコミュニケーションを使っていかないと仕事に影響が出てくるかもしれない。
最低限の報連相は意識しておきたいところですね。
⑤忍耐力を養う

辛いことや悔しいことを明日の糧にしていくことが中堅料理人には求められていきます。
どんなことかというと、後輩の技術指導で自分の教えたことがうまく伝わらなかったら悔しいですよね!?
また休憩もままならないほど忙しくしている時は、精神的に辛くなっていきます。
しかし料理人というのはみんなが休んでいる時こそ働いていく職業です。
この世界は精神的にも体力的にも強くないと生き残っていけません。
薄給で長時間労働をこなし、先輩たちに怒鳴られ殴られても
しがみついて頑張ってきた人が今の料理界を支えるシェフたちになっています。
確かに何回辞めようと思ったことか!
と感じる人も多いでしょう。
しかし
どんなに辛かったり悔しくてもへこたれず、頑張っていけば必ず道は開けていきます。
そうすると途中からは周りも認めてくれます。
そのためには忍耐力が必要です。
忍耐力がないと精神が不安定になる、不安定になると仕事に影響が出る、
仕事に影響が出るということは、料理に影響が出てきてしまいます。
そうなってしまっては料理人として本末転倒です。
そうならないためにも後述しますが、負けん気も必要になっていきます。
結局は精神論かよ!って思ってしまうかもしれません。。。。
しかし精神が自分を動かしているというのは紛れもない事実です。
ここは受け入れるべきです。
仕事は精神に大きく依存します。
精神は仕事に大きき依存します。
そこで忍耐力を高めるには心構えが必要です。
心構えがなっていないと忍耐力も養っていけないのです。
心構えがしっかり自分の中で構築されていないと、重圧に負けてしまいます。
重圧に負けてしまうと忍耐力も養っていけません。
ということは重圧に負けない心構えが大切になっていきます。
結果
↓
重圧に負けない心構えをもって忍耐力を養っていくということになっていきます。
これは理屈でしかありませんが、自分に置き換え考えてみるのがいいでしょう。
「果たして料理人としての心構えは一体どのレベルにあるのか」と自問自答してみるのもいいでしょう。
私は「こうしたらいい」とか、「そうしたらいい」とか等の答えは教えません。
答えは自分の中にあるからです。
頑張って自分で見つけていきましょう。
⑥好奇心

どんな料理にでも興味を持ち、自分の料理に置き換えて実践してみる(可能な範囲で)
料理に好奇心がないと、興味も湧いていきません。
自分が作ったことのない料理、作りたい料理、を見つけて実践してみましょう。
料理の本を見て、なぜそうなるのか?
どういう考えで、この料理が生まれたのか?
これが作ってみたい
これが食べてみたいなどでもいいでしょう。
また料理だけでなく、飲食店の経営について興味を示しても構いません。
他の店のやり方について興味を示していくのも一考です。
とにかく好奇心を持つことが自分自身の新たな世界へ誘う糧になっていくでしょう。
⑦向上心を持つ

今日より明日の、明日より未来。向上心を持つことで自分の未来予想図を描くことができる
向上心とは料理に対する情熱に他なりません。
料理人として経験を積む中で、自分の好きなもの、こだわりたいものが、どんどん蓄積されていくはずです。
やっぱりこうじゃない、やっぱりこっちのほうがいいとか。
料理を作っていると思うことがたくさん出てきます。
それを具現化したいと思った時に自分の中から湧き上がってくる情熱というものが大切になっていきます。
飽くなき情熱を持って自分の向上心を高めていきたいところです。
⑧負けん気を持つ

料理人にとって負けん気はとても大切なところです。
これは周りに左右されることなのですが、自分の評価は一体どこにあるのか?
というところで負けん気が発揮されるといいですよね。
これは私の場合ですが、中堅料理人の時に、同じ立場の人間が
自分より仕事が出来たら悔しいと思ってしまいます。
「よし!あいつには負けない!」
「あいつより美味しい料理を作ってやる!」
という意気込みが負けん気の原動力となるはずです。
「オレ、このままでいいや」では将来的にそのままとなっていきます。
成長が見込めません。
外的要因で自分が成長できるところは沢山あります。
自分だけの仕事にとらわれず、周りを見渡して、「今の自分は一体どこにあり、どんな評価をされているのか?」
それに気がつくことで「このままではいけない」と自己発奮していきましょう。
これは自分の中にあるのもです。
誰かに言われてやるものではありません。
気がつくことがとても大切なんです。
負けん気はその人の資質だけど、世の中は(特に飲食業界は競争が激しいので)競争原理です。
周囲を見渡して自分も周りに負けない、強い意思と心が大切です。
この競争原理の世の中に打ち勝ってこそ、生き残れるのではないかと思います。
⑨謙虚さを持つ

ここで謙虚さは2つあります。
- 自分自身への謙虚さ
- 相手に向けての謙虚さ
自分自身への謙虚さとは・・・
自分の中にある謙虚さを持って学んでいき、向上心につなげていくというもの
料理人にとって謙虚さは料理を作っていく上でとても大切なことです。
料理を作っていき、それが出来るようになると、その仕事がどうしても軽く見すぎてしまう時があります。
そんな時必要なのが自分の心に問いかける事も大切です。
「ホントにこれでいいのか?」
「もっといいやり方があるのではないか?」
「あの人の仕事を見習ってみよう」とか
なんでもいいのです。
学んでいく心がなくなれば自分の成長は止まってしまいます。
ここでは謙虚に学んで行くという心は忘れずにおくと、謙虚さは向上心につながっていきます。
これが自分自身の料理に対する謙虚さです。
もう一つあります。
「相手に向けた謙虚さ」
それはビジネスマナーにおいての謙虚さです。
相手に向ける謙虚さは先に誰がいるのか?といことです。
それはどいうことかというと、仕事は一人ではできません。
チームあっての飲食店です。
同じ働く仲間に向けての謙虚さもあります。
また商品納品してくてる業者さんにおいても、同じことが言えます。
もちろん料理を食べてくれるお客様にとってもそうです
自分の先に誰がいるのか?ということを考えなければいけません。
まとめ
以上のように料理長として活躍していく為のステップアップとしての中堅料理人としての心構えを示してみました。
料理を作る仕事を選んだのなら料理長を目指していかないと意味がありません
料理長になってこそ、自分の料理のキャリアをスタートさせることできます。
そこまで到達しないのに、料理長になれるはずもありません。
その為の中堅料理人としての心構えが大切なんです。