こんにちは^^
井浦(@allezcchi)です。
今回は飲食店向けにターゲットとなるべき顧客の設定方法についてお話をしていきます。
あなたが営む飲食店の場所や地域、狙った客層によってアプローチを仕掛ける相手を間違ってしまうと
ビジネスとして成り立っていきません。
作る商品、伝えていく商品、売っていく商品、これらを確実にしていくために設定していく必要があります。
『誰に、何を、どうやって、どのように売っていく』のか考えるべき必要な設定です。
ではどうやって設定していけばいいのでしょうか?
設定方法はまず。。。。
目次
ターゲットを一人の人物まで絞り込む
これはマーケティングという概念を取り入れる必要があります。
これはWebマーケティングの現場で耳にすることが多い「ペルソナ」というお話をします。
ペルソナ設定によって成功した企業の事例も紹介されていますが、飲食店で働いていると聞きなれない専門用語だと思います。
実際にしっかりとペルソナ設定をしている飲食店は多くないと思います。
ターゲットは明確になっていても実際に来るお客さんは違うことが多いです。
これはペルソナの設定ができていないからと思います。
ではどうすれば自分の思ったようなお客さんが来るようになるのでしょうか?
それはターゲットを一人の人物まで絞り込む必要があります。
そのためにはターゲットのデモグラフィック※を作成します。
※デモグラフィックとは?
人口統計による属性データのことです。
ある商品やサービスがどの人口層にハマるかを明確化するために使われます。
データを見ることができるサイトは後から紹介をしますね。
飲食店を例にとってみると
例えば多くの人が集まる駅周辺に店を構えたとしましょう。
そこでどんな人たちがその場所にたくさん来るのか?大体判ると思います。
地元の人はもちろん、観光客やビジネスマンもいることでしょう。
その中であなたがどの属性にアプローチしていくのかターゲットを絞ることから始めます。
家族が集まるような店はファミリー向けの店が望ましいですね。
ではサラリーマンが集まる店だとゆったりとした居酒屋や観光客が集まるような店だと
地元の名物などを商品にしているソウルフードなどでしょうか?
あなたが店を構える地域にはどんな属性の人が集まるのかを調べてどれがハマるのか知っておく必要があります。
なのであなたが営む飲食店では、どんな人口属性がいるのか知っておきましょう。
それを知ることができたらペルソナの設定ができるようになっていきます。
ペルソナの設定方法
ペルソナの設定方法はまるで、その人物がそこいるかのような感じで設定をしていきます。
設定する項目はたくさんあります。
大変ですが、これが設定できるとブレることなく店の経営ができるようになっていきます。
設定する項目
実際に僕も例として作っていくので参考にされてみてください。
設定していく項目は8項目あります。
- 性別
- 年齢
- 職種
- 役職
- 所得
- 世帯規模
- 学歴
- 住所
①性別を仮定する
これはあなたが店を構える地域にはどんな属性の人が集まるのか調べ、
どの性別にきてもらうのか考えなくては性別を仮定することができません。
あなたが来てほしいと思う性別はどんな店でしょうか?
性別は女性をターゲットに設定します。
②年齢を仮定する
次に年齢を仮定します。
どんな年齢層に来てもらいたいのか仮定します。
あなたの店はどんな店ですか?オシャレなカフェでしょうか?
それともお酒がおいしく飲める居酒屋でしょうか?
それともB級グルメでしょうか?それともレストランでしょうか?
それによって来店する年齢も変わっていきます。
今のあなたの店ではどんな年齢に来てもらいたいのか考えてみましょう。
レストランで設定します。
年齢は36歳
③職業を仮定する
どういう職業が多いのか仮定します。
例えば日々忙しくしているサービス業に関する仕事
例)保険、オフィス勤務、金融、建築、事務など
金融関係で設定したいと思います。
④役職を仮定する
その人がどういう役職なのかを仮定します。
一般の人なのか?それとも役職を持っている人なのか?
それによってアプローチの仕方が変わってくるからです。
ある程度権限を持っていそうなキャリアウーマンで課長クラスに設定します。
なぜかというと会社の集まり(歓送芸会、忘新年会)などで幹事になるかもしれないし、
ある程度決定権も持っていると考えられるからです。
この層をターゲットにすると繁忙期に大口の予約が取りやすくなるからです。
⑤所得を仮定する
所得によって提供するサービスや商品が変わっていきます。
例えば毎月楽しみに来店するお客様は所得水準は高いといえます。
逆にお腹を満たすだけのお客さんだと所得は低いといえるでしょう。
毎月楽しみに来店するお客様で設定します。
⑥世帯規模を仮定する
続いて世帯規模です。
例えば独身なら自由にお金を使うことができます。
また、子供のいない夫婦の場合でも同じことが言えます。
逆に子供がいる場合は何人子供がいるのかを仮定します。
何歳くらいで性別はどうなのか?といった感じで仮定していきます。
世帯規模は家族三人で設定します。
子供は10歳くらいである程度自分一人でできるような年齢と仮定します。
⑦学歴を仮定する
その人がどんな学歴なのかを仮定していきます。
例えば大学卒業した人ならある程度の会社に務めている可能性もあります。
また高卒、専門卒ならそれに応じた仮定を立てることもできます。
大卒の女性と設定します。
⑧住所を仮定する
最後に住所を仮定します。
その人はいったいどこに住んでいてどういう経路で来店するのか仮定します。
仕事帰りに寄りやすいからなのか?それとも自宅から近いのか?
住所は店から公共の機関を使って移動できる30分圏内の場所と設定しました。
例えば
企業などの会社で設定するのであれば役職は外せない項目ですが、
個人で仮定するのであれば仕事における役職そのものより
年収や所得(に影響を与える家族構成の部分)が重要になってくるかもしれません。
このように、商品やサービスによって必要な項目は若干変化します。
あなたはどうでしょうか?
こうした属性から仮定して以下のように落としこめるとターゲット像(ペルソナ)が明確になっていきます。
これまでの仮定からペルソナを作る!
僕の場合で見てみましょう。
ペルソナ設定のイメージ
- 性別:女性
- 年齢:36歳
- 職種:金融
- 役職:課長クラス
- 所得:年収450万円
- 世帯規模:家族三人(子供は10歳)
- 学歴:大卒(経済学部卒業)
- 住所:店から30分圏内
これまでの仮定からこういったペルソナを作ることができます。
自社にとって都合がいいだけの理想の顧客像を描かない
実在する人物かのようなリアリティのある人物像を描く
ということに注意してください。
参考までに公開されている調査データも見てみましょう
外部サイトなどに一般公開されている調査データを見て活用するのもいいですね。
特に調査結果が属性別にまとめられているものなどは、ペルソナ設定の時に実際に近い人物像を浮かび上がらせることもできます。
参考サイト
⇒主婦ママとワーママ 時間に関する意識調査 ならびに 手帳の利用実態調査 – ニュースリリース | JMAM 日本能率協会マネジメントセンター
このような調査は、ターゲットユーザーの実態を知るのに非常に有効な手段です。
またこんなサイトもあります
このサイトは、ITメディアが運営する「調査データの集約サイト」です。
無料の調査を中心にいろんな情報を見ることができますよ。
なかには「エンタテインメント」「モバイル」「マーケティング」などのカテゴリ別に調査を閲覧・検索ができるようになっています。
僕も見ましたが結構面白かったです。
また政府関連機関もデータを公開しています。
役に立つデータが見つかるはずです。
など
このようにインターネットの情報も参考にしていくことで、「そんな人いないよ~。」っていうのを防ぐことができます。
またターゲット像(ペルソナ)はどんな思考を持っているのかも考えていきます。
- どのようなライフスタイルを送っているのでしょうか?
- どのような思考の傾向を持っているのでしょうか?
- どのような行動をもっているのでしょうか?
- どのような悩みやストレスを抱えているのでしょうか?
- どのような願望を持っているのでしょうか?
その人は何がきっかけであなたの店にやってくるのか?
ここまで突き詰めて考えることができれば
仮定したターゲットが具体的に「何を求め、何を得て、何で満足したいのか」
わかるようになっていきます。
データをまとめて一人の顧客像に落とし込む
これまでの仮定から一人の顧客像に落とし込んでみましょう。
僕の場合はこんな感じで落とし込んでみました。
レストラン経営のペルソナ例

性別:女性
年齢:36歳
職種:金融
役職:課長クラス
所得:年収450万円
世帯規模:家族三人(子供は10歳)
学歴:大卒(経済学部卒業)
住所:店から30分圏内
①ライフスタイル
朝は6時半に起床し家族と朝食を軽く済ませる程度で通勤はバスを使う
仕事は残業込みでも18時まで仕事をしている。
子供は児童館に預けているので仕事帰りに迎えにいくのが日常。
②思考と傾向
貯金は苦手なほうで趣味に使うお金は毎月15000円と決めている
またSNSが好きで投稿したりもする。新しい情報を得るのもSNSが多かったりする
常に何か探して日々の充実を考えている
またできるだけランチは安くておいしい店を探している。
好きな食べ物はイタリアンで日常を忘れさせてくれるような雰囲気が好き
③普段の行動
起床⇒仕事⇒帰宅⇒家事⇒育児⇒就寝が基本だが
役職付きなので打ち合わせも多い。
なので月に何日かは飲みに出かけることもある。
その際は夫に子供を見てもらうようにしている。
④悩みとストレス
仕事からくる重圧でメンタル的なものからくる身体の疲労、そして私生活のこと
それからくる将来的な悩みからストレスを抱えている
⑤願望
子供の将来のことも考えながら日常をいかに充実した生活を送るのかを考えている
発散できるものを常に探している。好きなことは食べることなので食事にお金をかける楽しみを持っている
なので行きつけの店を10店くらいは持っているほど。
そうやっているうちにこの店にたどり着いた。
こんな感じで具体的にターゲットを作っていきます。
実際に仲のよいお客さんにも見せてみて、リアルな人物像に沿っているか、
ターゲットとしてふさわしいか確認してみるのもいいですね。
ペルソナが明確になればそのターゲットがどのようなものを欲しがっているのか考えることができますからね。
ペルソナに従って考えてみましょう。
考えるべき内容(コンテンツ)
- 来店する時間帯
- メニューの品数
- 金額
- 雰囲気
- 付加価値
- 居心地
- サービス内容
- 料理の品質
- 提供方法
- 提供時間
グルーピングの作業を行うと、ターゲットユーザーの輪郭がなんとなく見えてきます。
そこに細かい属性情報や生活スタイルなどを情報として加えていくことで、
その輪郭をはっきりさせ、具体的な一人のユーザーとして浮かび上がらせるのです。
ここまでできたら飲食店のペルソナの設定ができたようなものです。
ここまでまとめてみると
- デモグラフィックを設定
- ターゲットを絞り込む
- ペルソナを作る
- ペルソナのコンテンツタイプを選定する
このようにステップを細分化していくとターゲットとなるべき顧客の設定ができるようになります。
マーケティングを仕掛ける場合には必要な設定ですが、お客様のためにならないことをしてしまうのは本末転倒です。
そんな時にペルソナがいれば、「この施策をしたらこの人は喜ぶのか?」と自問自答することができ、
本当にお客様のためになる判断ができます。
こういった基準があれば考えるのも楽になりますよね。
最初は面倒に感じるかもしれませんが、実際やってみると色々とメリットを感じられるペルソナの設定です。
ぜひやってみてください。
追伸
ちなみに僕のリアルなペルソナはこちらです。
ブログを立ち上げる前に考えて作ったものです。

※クリックすると見ることができます。
自分が設定していないと説明できないからこの記事を書きました。
今回はこんな感じです^^
では