新人調理師の為の最低限覚えておきたい調理道具を書いています。
仕込みで使うものから営業中使うことだってあります。
どの調理器具がどんな効果を発揮するのか知っておこう。
料理を作るうえでとても大切な道具です。
知ることで仕事がスムーズになっていくかもしれない?
目次
ここでは仕込みで使うものをカテゴリー別に分けて記載しています
- 漉したりするもの
- 流し込んだりするもの
- 焼き型系
- 攪拌(かくはん)したりするもの
- 高価な調理器具
漉したりするもの
ムーランレギューム

これは濃度の濃いソースを漉したりするときに使います。
また野菜や具材とともに煮込み、その具材も一緒に漉してしまいたいなどに使用します。
昔はよくこれでトマトソースを漉したもんです。。。
なつかし~(しみじみ。。。)
上手に使うポイント
たまに逆回転をさせて使うとスムーズに漉せるようになります
シノワ

こちらはムーランレギュームと機能は同じなのですが性能が違います。
シノワはソースを漉したり、ブイヨンを漉したりするときに使います。
濃度がないものを漉すときに使います。
ちなみに
「CHINOISE(シノワーズ)とは、フランス語の「中華」からとっています
中国人のかぶる帽子がそうイメージさせたのではないかといわれています。
パッセ網

(仏:passer)料理用語では漉す、ふるいにかける、
機械にかけるとか意味があります。
専門用語では(パッセする)とは(裏ごしする)という意味です
裏ごしすると時に使います。
漉したりする順番は基本的に形のあるものから
漉したりする順番は基本的に形のあるものからやるのがいいでしょう。
といった順番になるので、使用用途によって使う調理器具を使い分けるのがお勧めです。
以上が漉したりするものです。
現場で使うのは、だいたいこれくらいです。
流し込んだりするもの
テリーヌ型

テリーヌってみんなが知っている料理ですよね。
ご存知のとおり、この型に入れて料理したものが
テリーヌという呼び名が与えられる。
主に料理で使うもの
- テリーヌ
- パテの火入れ
トヨ型

半月の形や細長い形状をした型です。
これを使って火入れを行うことはあまりありません。
主に冷菜に使われます
主に使うもの
- ゼリー寄せ
- パルフェ
- カタラーナ
など
ボンブ型

この型は最近使われなくなりました。
ドーム型の型は色んな料理の表現ができて面白いと思うんだけどな~
料理ではアスピックとかに使うとかどうでしょうか?
写真はアスピックという調理法を使いボンブ型に流し込んだ料理です。

すみません(^^;)
この料理は私の料理ではないのです。
ネットから拾ってきました。。。
このボンブ型は欲しかったんだけど使う機会がなくて買いませんでしたが、
もしも料理の形にこだわりたい時があれば持っていてもいいかもしれません。
プリンカップ

一般的なプリンを湯煎で火入れしたり、パンナコッタで使う場合もあれば、
焼き菓子で使う場合もあります。
焼き菓子で使う場合はババとかが有名ですよね。
流し込み系は液体、ペースト状のもの、固体系など様々ですが、
どのように料理を表現するのかはあなたの働く料理長次第なのでメニューによって変わり、仕込みも変わってきます。
仕込みの段階でどのようにすればよいか料理長や先輩にアドバイスをもらいましょう。
また必ずしも料理のみで使うということではないので知っておいてくださいね。
焼き型系
焼き型系は主に焼き菓子を作るときに使用しますが、
前菜で使う場合もあるので覚えておくとよいでしょう。
タルト型

タルト型は焼き型系で最も代表的な調理器具のひとつではないでしょうか。
デザートで使うタルトや前菜で使う
キッシュなどが代表的な使われ方ですよね。
シフォン型

シフォンケーキは店でよく見かけるデザートのひとつです。
ここで疑問に思うことありませんか?
シフォンケーキの型はなぜ真ん中に穴が開いているのか?
これについて私自身も知りたいと思ったので調べました。
それは、熱効率を高め、まんべんなく焼き上げるためです。
シフォンケーキ型は背が高く、この型を使って焼き上げる際、もし穴がないとオーブンの熱が直接あたる外側の部分と、
熱源から最も遠い中心部分とでは温度差ができてしまいます。
その差を最小限に縮めるために、型の中心部に円筒状の穴を開けることで内側からも熱がまわり、
全体に熱が届くようにしてあります。
このことからメレンゲの泡、あといくつかの要因で、生地全体がふわふわでしっとりとした、シフォンケーキ独特の食感を実現します。
とのことです。
マフィン型

一見、プリンカップと同じように見えますがこれは一体型になっているため、別々に分かれているプリンカップとは違い、
まとめて仕込ができるのが利点です。
パウンド型

パウンドケーキの由来
小麦粉、バター、砂糖、卵をそれぞれ1ポンド(450g)ずつ使って作ることから
「パウンド」ケーキと名づけられた。
フランスではカトル・カール(Quatre-Quarts)といい、
「四分の四」の意味。 これも小麦粉、バター、砂糖、卵の
4つの材料を同量ずつ使うことに由来する(4=1×4)。
フィナンシェ型

フィナンシェの由来
フィナンシエとはフランス語で「金融家」・「金持ち」等の意味があり、
「フィナンシエ型」と呼ばれる
小さな台形の金型で作られた菓子の形が、色・形において金塊に似ているからとも、
サン=ドゥニ通りの菓子職人ラヌが考案し、パリ証券取引所周辺の金融街から広まったからともいわれる。
など焼き型は数えればたくさん出てきます。
攪拌(かくはん)したりするもの
ブレンダー

食材を完全にジュース上にしたいときに使う調理道具です。
ハンドミキサーでもいいのですが、こちらを使う場合は主に両手がを使いたいときに使用します。
どういう時に使うのかというと、
- 少しづつ食材を入れたい時
- 食材と油分をつなげたい時
- 味見しながら作りたい時
などです。
どんな仕上がりかによって据え置き型のブレンダーを使うのか、
とハンドブレンダーを使うのかでは変わってきます。
クイジナート

西洋料理をやっている店なら大体持ってるこのクイジナートですがどんな時に使うのか?
このクイジナートの特徴は
- ポーズが出来るのでみじん切りがしやすい
- 少しづつ食材を入れる事が出来る穴がある。
- 両手が使える。
- アタッチメントを使えば色んなカッティングが出来る
などです。
このクイジナートは結構高価な調理器具です。
本体だけでも6万くらいはしますし、上の取り外し部分は壊れてしまうと
交換だけで6千円くらいかかってしまうこともあります。
調理道具は大切に使いましょう。
ロボクープ

ロボクープは個人でお店をやっている人にはなかなか導入が難しい調理器具です。
なんせ大がかりで、一人では重たく運べません。
そして稼働時はものすごい音を出します。
主にホテルや大量調理をする店向けの調理道具といったところです。
ハンドブレンダー

最近ではもうなじみ深い調理道具となってきました。
これの良いところ
- 場所を選ばない
- すぐに使える
注意すべき点もあります。
- 片手しか使えない
- 容量も限られている為、大量調理に向いていない
少量の食材を攪拌したい時に重宝します。
高価な調理器具
パコジェット

紹介しとおいて言うのもなんですが。。。。
私これ使ったことないんですよね。
噂によると結構な音を出すみたいですが。。。
こいつの利点を挙げるとすれば。
固まった食材を無駄なく粉々に砕き攪拌をしてくれるってことです。
例えば魚のだしを骨ごと専用のビーカーに入れ冷凍庫で凍らします。
ビーカーにパコジェットをセットすると骨ごとペースト状にしてくれるようです。
一回は使ってみたい調理道具ですね。
料理の幅が広がると思います。
真空調理器

80年代に真空調理の歴史が始まって早、30年超です。
その当時、私は学生でしたが、真空調理の歴史を調べるとフランスの料理人が発明したそうです。
調理に基本「焼く」「煮る」「蒸す」に次ぐ第四の調理法と呼ばれました。
真空調理の利点を挙げるとすれば
-
-
- 保存性を高める
- 火入れの管理がしやすい
- 整理整頓がしやすい
- 風味や旨味を逃さず均一に調理することが可能
-
真空が出来ると料理の提供も早くなります。
しかし真空調理を行うにあたり、効率よく生産性を高めるものが次に紹介する、ブラストチラーとスチームコンベクションです。
ブラストチラー

このブラストチラーはどんな調理器具かというと調理した食材を急冷する調理器具です。
これを使って得られる効果は
- 火入れした食材の収縮を抑える
- 急冷することで雑菌の増殖を抑える
- 鮮度が保てる
などの効果が得られます。
過去に一度使ったことがあるんですが、仕込み段階で調理した食材を急冷させることで仕込みがはかどるので重宝します。
仕込みがはかどるということは、仕事が早く終わるということです。
なぜ仕込みがはかどるかというと、火入れした食材は一旦冷まさないと、収納できません。
収納させるスピードを上げる効果が期待できるのです。
スチームコンベクション

ご存じスチームコンベクションです。
こちらは料理学校に行ったことのある人なら使ったことのある調理器具です。
スチームコンベクションはどんなことに使えるかというと
スチームモードでゆでる、蒸す
などができますよね。
またオーブンモードは言わずもながです。
コンビモードはオーブンモードに加え、スチームモードも併用することで
食材の乾燥も抑え、しっとりとした火入れを行うことが出来るようになります。
高価な調理器具を使った仕事のやり方
スチームコンベクションで食材の火入れを行い、ブラストチラーで調理した食材を急冷し、
真空調理機で保存し、提供時には、スチームコンベクションで再加熱を行うことで
提供がスムーズになります。
こういった流れがスムーズに行えるようになります。
このように高価な調理器具も存在します。
料理学校に出ている人は知っている調理器具もあるかも知れませんね。
どちらかというと設備に近いのかもしれませんけど。。。
なんだか調理器具の営業の人になってしまいましたが、ちょっとでも知っておくとよいでしょう。
もしかしたら自分が店を持った時に必要かもしれない!?
まとめ
このように飲食店で使われる調理器具はたくさんあります。
どれがどの場合に使われるのか料理によって変わっていきます。
まずは調理器具がどんなものに使われるか理解して使えるようになっていこう。